位牌、お位牌を通販で購入する前に 職人のお位牌講座

位牌、お位牌を通販で購入する前に 職人のお位牌講座

位牌やお位牌を作られる機会はそれほど多くはありません。そこで、位牌・お位牌をご購入いただく際に必要な情報をまとめましたのでご一読いただけら幸いです。ご不明な点やご要望などございましたらお気軽にご連絡下さい。

~ご購入前に少し‟豆知識”~

お位牌を作る時期は?

49日までに本位牌へ

本位牌(黒塗り位牌、唐木位牌、モダン位牌など)を制作する時期は、一般的に49日法要(忌明け法要)までに製作される方がほとんどです。

葬儀屋さんや菩提寺から頂く白木のお位牌は、49日法要までしか設置しません。

49日法要の際にご住職様から魂入れを行う方も多いので、日数を逆算してお位牌の製作を段取りされることをお勧め致します。

万が一、お位牌を作ることを忘れてもご安心ください。100日忌法要や1周忌に合わせて製作される方もいらっしゃいます。

葬儀の後は、各種手続きでどうしてもバタバタしてしまいます。お位牌の製作は日数もかかりますのでなるべく早めに取り掛かってください。

当店の場合、「機械彫り」で仕上げる場合、最短で3日間、本金粉を使用した「手書き文字」で仕上げる場合、最短で1週間の納期を頂いております。

49日法要に必要な仏具をさらに詳しく紹介します。>>

宗派とお位牌について?

宗派別お位牌について

お位牌を購入前にもう一つ抑えておきたいことがあります。それは、日本仏教には多くの宗派が存在するため、お客様がどの宗派に属しているのか?ということです。(近年は、宗派に属せず、俗名にてお位牌を製作させる方もいらっしゃいます。)

お位牌の形は、宗派によって大きく2つに分類されます。

それは、浄土真宗か浄土真宗以外の宗派であるか、ということです。
宗派的な教えの違いから、古くより浄土真宗のお位牌は「繰り出し」位牌で製作されることが多く、浄土真宗以外の方は「札位牌」で製作されてきました。

お位牌の形だけではなく、戒名の記載方法も宗派によって変わってきますので、お位牌を購入、製作の際には宗派の確認を行っていただくことをお勧め致します。

宗派別のお位牌の造り方をさらに詳しくご説明いたします。

~お位牌を製作するために・・・~

お位牌に記載する文字を控えましょう。

さて、ここからは、お位牌を購入、製作するために必要な情報をお伝えしていきます。

お仏壇屋さんに行く前、インターネットを通販を行う前に、戒名、没年月日、俗名、享年(行年)を控えてください。メモ帳に控えても大丈夫ですし、カメラで撮って伝えていただいても大丈夫です。

お位牌に記載する文字は、旧字体で記載さえている文字も多くあるため、なるべくご住職様から頂いた文字そのままの状態で伝えてください。

また、お位牌に記載する享年(行年)は「数え年」で記載するのが一般的ですのでご注意ください。

彫りにて文字入れをした場合には修正をすることはできません。製作後になるべく修正が無いようにお気を付けてくださいね。

お位牌の種類はどのようにして選びますか?

お位牌の種類は主に「黒塗り位牌」、「唐木位牌」、「モダン位牌」に分かれます。

一般的にはお仏壇の種類に合わせてお位牌の種類を選ぶ方が多いようです。例えば、お持ちのお仏壇がモダン仏壇なら「モダン位牌」、黒塗りのお仏壇なら「黒塗り位牌」になります。

次に、ご先祖様のお位牌と同じ種類のお位牌を選ばれる方も多くいらっしゃいます。

お仏壇の中に様々な種類のお位牌が並ぶよりも、シンプルに同じ種類のお位牌が並んでいた方が見栄えもよくなりますのでご参考にして頂ければ幸いです。

上記に記載したことは一般論です。近年は、お仏壇もモダンでお洒落になり、それに合わせてお位牌の形も変わってきました。家具調位牌や蒔絵位牌も高級感があり、故人を偲ぶにふさわしいお位牌です。

最も大切なことは長きにわたり心を込めてお参りすることですから、お客様の納得されるお位牌を選ばれることをお勧め致します。

お位牌のサイズは何を基準に選べばいいの?

お位牌のサイズ(大きさ)を選ぶ際に、いくつかのパターンがあります。お仏壇の大きさに合わせたり、ご先祖様のお位牌に合わせたりされる方が多いようです。以下にそれぞれのパターンについてご説明いたしましたのでご参考にしていただけたらと思います。

○お仏壇の大きさに合わせましょう!

お位牌のサイズを選ぶ基準

○ご先祖様のお位牌に合せましょう!

ご先祖様のお位牌がある場合には、ある程度その大きさに沿ったお位牌を求められる方が多くいらっしゃいます。一般的には、ご先祖様のお位牌と比較して、同じサイズのお位牌もしくは一回り小さいお位牌で製作されます。

○「先祖代々」のお位牌を製作する場合のサイズ

「○○家先祖代々之霊位」のお位牌を製作される場合、一般的に戒名を記載するお位牌よりも、一回り大きくします。お仏壇の大きさや、設置する場所の関係で同じ大きさで作られる方もいらっしゃいます。

お位牌を選ぶ(サイズをさらに詳しく)>>

お位牌の文字入れ方法のおすすめは?

お位牌の文字入れには主に「機械彫り」、「手書き文字」、「手彫り」の3種類があります。一般的に多いのが「機械彫り」と「手書き文字」になります。

「機械彫り」の良いところは、全体の仕上がりが整っている点です。

機械で画一的に彫刻を施していきますのできれいに仕上がります。

文字の色は主に金色ですが、お位牌の種類やお客様のご要望によって青色や白色にも変更が可能です。

「手書き文字」の良い点は、何といっても手書きの温もりを感じられるところです。

機械にはない、職人の筆使いと心意気を見ることができます。また、手書きの場合には本物の金粉を使用します。長年経っても色あせることはありません。

当店では、職人が文字書きを行っていることもあり、「手書き文字」にてご注文を頂くことが多いです。

「手彫り」でご注文を頂くことは多くはありませんが、手書きと同様、職人が仕上げる温かさを感じることができます。主に、寺院用位牌などで利用される方が多いです。

~お位牌を購入したら・・・~

お位牌を置く場所について

お位牌を購入したら、一般的にはお仏壇に納めます。(寺院用のお位牌は、お寺に納めます。)

では、お仏壇のどこに設置すれば良いのでしょうか?

一般的には、最上段、もしくは最上段から1段下の段に設置されることをお勧め致します。

お仏壇の段造りの構造は、基本的に3~4段となっており、最下段には仏具が並べられます。最上段の本尊(中央)の両脇に掛け軸が無い場合には、最上段に設置せれても大丈夫です。

本尊の両脇に掛け軸がある場合には、一段下の段に設置されると良いでしょう。

ご先祖様のお位牌が多く設置されている場合には、より古いご先祖様のお位牌を向かって右側に、比較的新しいご先祖様のお位牌を向かって左側に設置されると良いでしょう。

お寺と同様に、向かって右側が上座になるからです。

お位牌のメンテナンスについて

お位牌には、本漆や金箔、金粉が使用されていて、どのように扱えば良いのか分からない方も多いと思います。末永く気持ちよくお参りいただくために、購入後のメンテナンスについてお伝えいたします。

お位牌のメンテナンスについては、ずばり!
「掃除をしすぎないこと!」です。

一年に1~2度、乾拭きでホコリを払う程度で十分です。

なぜ、掃除をしすぎないことが大切かと言いますと、お位牌に使用されている金粉や金箔の剥離の原因となってしまうからです。

大切にしたい気持ちは重要ですが、あまり掃除をしすぎないように気を付けましょう。